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私立恵比寿中学の傑作「エビクラシー」の陰に隠れてしまった3rdアルバム「穴空」とは何だったのか?

※エビクラシーのこと書こうと思ったら、当初の予定よりも穴空の記述が多くなってしまったので、そのまま穴空に関するブログにすり替えた。2018年6月にもなって2016年のアルバム「穴空」のこと書いちゃった。 

 

 穴空では、グループが掲げている「永遠に中学生」というアイデンティティが揺らぎながらも、私立恵比寿中学を演じてきた8人のそれまでやや蔑ろにされていた等身大を歌う楽曲が多かったように感じる。「全力ランナー」、「スーパーヒーロー」は特にそのきらいが強い。

 


 そしてその流れを汲んだ「まっすぐ」にて、それまでは寵愛され、どちらかというと守られる側の”女の子”だった彼女らが、晴れて”女性”への第一歩を踏み出した。しかしまだ大人になりきれない彼女らはコチラがこっ恥ずかしくなるくらい無垢な想いを何の衒いもなく大真面目に歌う。

 

 ※※「まっすぐ」リリースしてから2か月後に発表された「サドンデス」は僕の中では半分無かったことになっているのですが アレはエビ中の本筋からだいぶ外れた遊びぐらいに思ってます ビートも音色も嫌いだし 悪しからず※※

 

 

そして燻っていた彼女たちのシンガーとしての本能を呼び覚ますことに成功した「穴空」「まっすぐ」を経て、大名盤「エビクラシー」へと結実することとなる。

 

 

ここ数年、世界的なトレンドとして自分たちの音楽のルーツを再定義する潮流がある(個人的にはAlabama Shakesのイメージが強い)。

 

 元々エビ中というグループは確固たる信念の下に結成されたグループではない。結成当初はあくまでレッスン用のグループだったが当時のアイドルブームに乗っかる形でグループは存続してきた。しかしそのブームが下火になったことで、サバイバルするための試行錯誤をあらゆるグループは強いられ、適応できない者は淘汰されていった。当然エビ中ももクロの妹分という肩書だけでいつまでも通用する訳もなく、”永遠に中学生”というやや枷となりつつあったコンセプトを再定義することとなった。ポップコーントーンがそれを象徴しているように思う(この考察は昔、或るフォロワーさんの解釈を取り入れたもの、届くかは分かりませんが、ここで謝意を表明します)。

 なのでエビクラシーという傑作を世に放つにあたって、それにはどうしても「穴空」という一里塚が必要だったと確信している。”過渡期”という言葉を軽々しく使いたくはないが。

 そんな訳でエビクラシー発売から1年経った今、改めてこのアルバムの凄みを活字で書き起こそうとタイピングし始めたんだけどいつの間にか穴空のことばかり語ってしまっていた。でも、このまま「穴空って何だったんだ?」みたいなイメージのまま忘れ去られてはいけない作品だと僕は思うので、この場で勝手に穴空に対する想いを綴らせてもらった(バナナならぬ”ちくわアルバム”としてこれからも語り継いでいこうな)。

各楽曲に関する記述は割愛してます。これまで色んな方が色んな書き方してくれていると思うので。

 

個人的なお気に入りとしては

1. ポップコーントーン

2. ナチュメロらんでぶー

3. スーパーヒーロー

4.お願いジーザス

5. 夏だぜジョニー

 

次点で、参枚目のタフガキ

 

そして私立恵比寿中学ではなく、五五七二三二〇が歌うポンパラペコルナパピヨッタ

 

次は「アダムとイブの林檎」「サブスク解禁」「でかどんでん」について書こうと思います。2年後くらいに。

アルバムをレビューする際の当ブログ上の自分ルール

というかフォーマットでしょうかね。

わざわざ明記しなくてもいい気もしますが汗

 

1. 収録曲順通りに表記しています。その横には★を2点、☆を1点とした計10点満点の(極めて独りよがりな)点数評価を添えています。なお、曲名下部にはiTunes商品紹介のリンクを貼っ付けてあります。

 

2. 点数が高い順に曲を並べ替えています。同点の場合はアルバム上での曲順が早いほうから順に左から並べてあります。

 

3. そして気になった楽曲を点数の高いほうから順に感想を述べてあります。

 

という感じでしょうかね。

このブログを始めたキッカケが「自分の中での楽曲への評価と序列を確かめたい」というモノなので、見にくいかなぁとも思いつつこんな構成で行なっています。繰り返しになりますが、点数評価はあくまで個人的なモノなのでそこはどうか了承していただきたいです(読者の好きな曲に低い評価を付けてても許してください汗)。

改善点が見つかれば適宜修正していくかもしれません。

私立恵比寿中学 4thアルバム「エビクラシー」

私立恵比寿中学4枚目となるオリジナルアルバム「エビクラシー」の感想を徒然なるままに書きなぐろうと思います。 

 

※この記事は「私立恵比寿中学」というアイドルグループの沿革をある程度知っている方に向けて書いてあります。

もしも知らないという読者の方はお手数ですが、公式サイトおよびWikipediaなどにも目を通してから読まれることをオススメします。

なお以下には楽曲のリンクも貼ってますので宜しければそちらも参考にしてください。

 

前置きが長くて堅苦しいですね汗

では気を取り直して.....

 

 

いきなりですが点数評価という野暮ったいことを行ないます。

★2点☆1点10点満点です(それ以上の点数がついた楽曲も存在します汗)

ハッキリ言っておきますが、点数は120%筆者の主観で評価しています。なのでこれから読んで下さる皆さんの好きな楽曲の点数が低いということもあるでしょうし、その逆もまた然りです。しかし、楽曲への印象、思い入れは聴いた人の数だけ存在すると思いますので、あくまで一介のエビ中ファンの個人的な感想として受け止めていただければ幸いです。

そして読んで下さった皆さんの当アルバムのご意見も待ってます!

 

 

1. ゑびすとてたまわんせむ 

(Interludeなので点数評価は割愛)

 

2. 制服"報連相"ファンク ★★★★★

 

3. 感情電車 ★★★★★☆

 

4. 紅の詩 ★★★★★☆

 

5. コミックガール ★★★☆

 

6. さよならばいばいまたあした ★★★★★

 

7. なないろ ★★★★★

 

8. 君のままで ★★★☆

 

9. 藍色のMonday ★★★★★

 

10. 春の嵐 ★★★★☆

 

11. フォーエバー中坊 ★★★★☆

 

 

さて次に点数が高い順に並べてみます

 

★★★★★☆

3. 感情電車 4. 紅の詩

 

★★★★★

2. 制服"報連相"ファンク 6. さよならばいばいまたあした   7. なないろ   9. 藍色のMonday 

 

★★★★☆

10. 春の嵐 11. フォーエバー中坊

 

★★★☆

5. コミックガール 8. 君のままで

 

全体的に高評価となりました。相対的に点数の低い曲も決して”好きじゃない”という訳ではありません。前作「穴空」前々作「金八」、1stアルバム「中人」にも好きじゃない曲はありましたから、自分でも驚いています。

 

個人的な当アルバムのベストトラック「感情電車」「紅の詩」でしょうか。

 

「感情電車」は、エビ中ファンならばお馴染み、たむらぱんこと田村歩美が作った曲です。メジャーデビュー後から現在に至るまでコンスタントにエビ中に楽曲を提供していますがハッキリ言って全部好きですね、ハイ。そのせいでワタシの中でのたむらぱん提供楽曲へのハードルは上がり続けているんですが、出来上がった曲は毎度そのハードルを飛び越えていくので「さすが」の一言に尽きます。。


私立恵比寿中学 『感情電車』Music Video

 

たむらぱん

 

 

「紅の詩」は、元JUDY AND MARYのギタリスト、TAKUYAが作詞作曲しました。エビ中への楽曲提供は「ハイタテキ!」以来の二度目となりますね。"紅の詩"というフレーズで連想するのは、やはり某ジブリ映画と紅白歌合戦でしょうか。紅白で歌うことを想定して作られたという解釈をするのにそれほど時間は掛からないと思いますが、寧ろ当楽曲はその紅白歌合戦に出場しないことで逆に真価を発揮するのかもしれません。そう思わせたのは歌詞中の或るワンフレーズなんですが敢えて言及しません。皆さんの耳で確かめてみてください(歌詞の解釈を表に出すのがまだ恥ずかしい)。

いやぁ、でも正直この曲はホントいろんな人に聴いてもらいたい!笑 ワタシの一押しは間違いなくコレです!!

ただ現在、公式で挙がっている動画がないので代わりに「ハイタテキ!」のMVを載せておきます。


私立恵比寿中学 「ハイタテキ!」Music Video

(ややこしくなりそうだけど、まぁいいや。。手当たり次第に布教布教♪)

 

 

 

その他の楽曲について、

「さよならばいばいまたあした」Yogee New Wavesが制作および演奏しています。楽曲提供を知ったとき「エビ中Yogeeから曲書いてもらうとかスゲエエ」と小学生並みの感想が出てきました笑 少し話題は反れますが「はっぴいえんどの再来」と巷で謳われている今後も目が離せないバンドですね。

 

「なないろ」池ちゃんことSUPER BUTTER DOGレキシ池田貴史が提供した楽曲です。昔は全体として敢えて”普通に良い曲”に終始したのは池ちゃんのこだわりですかね。いろいろ言われてますがワタシは前向きに捉えております。「頑張ってる途中」「U.B.U.」に続いて、コレが3度目の楽曲提供ですね。ちなみに前2作はエビ中冠番組での共演がキッカケで生まれた曲です。そして今回、楽曲を作るに当たってエビ中運営から池ちゃんへの要望が「Negiccoの"ねぇバーディア"を超える曲を」とのこと笑

 

ちなみに「ねぇバーディア」池ちゃんNegiccoという新潟のアイドルに提供した楽曲です。


私立恵比寿中学 『なないろ』Music Video

 


Negicco「ねぇバーディア」MV

2017年始めに両者は対バンイベントで共演し、それぞれ互いの持ち歌を交換して披露しています。興味を持った方は調べてみてください。

(ちなみにコチラは上記のイベント開催記念に制作された両者のコラボ楽曲です、当アルバムには収録されてませんが汗)


私立恵比寿中学×Negicco 「エビネギ・オーライ!」

 

「藍色のMonday」は曲名で分かるかと思いますが、New Order「Blue Monday」をオマージュした楽曲のようです(まぁワタシはNew OrderJoy Divisionも全く聴いたことはないのですが、、)。作曲者のCMJKは前作「穴空」のラストトラック「参枚目のタフガキ」の編曲も行なっていますが、コチラはUnderworld「Born Slippy」のオマージュとなっています笑 ちなみにこの曲のおかげで筆者の”シンセサイザー・アレルギー”が治りました、どうでもいいですね、ハイ。

 

「フォーエバー中坊」ヒャダインこと前山田健一の作った楽曲です。今回、楽曲提供してくれたクリエイターの中では最もエビ中と付き合いの長い人でしょうか。インディーズ時代の楽曲のほとんどを前山田健一が作ってますからね。メジャーデビュー以後もコンスタントに楽曲提供してくれています。そのインディーズ時代の楽曲に「永遠に中学生」という楽曲(もちろん作ったのは前山田健一)が存在しますが、タイトルからしてその楽曲へのセルフオマージュですね。「永遠に中学生」の他にも色んな楽曲の要素を引用したりしてますが、毎度毎度どうやったらこんなアイディア思い付くんでしょう笑 そしてあの”名言”もリバイバルされていて思わず拳を突き上げてしまいました。歌唱力が決して高いわけではない中山莉子の絶叫には心揺さぶられますね。

 

余談ですが、前山田健一が提供楽曲の編曲まで手掛けたのは「I'm your MANAGER!!(未確認中学生X 初回生産限定α盤に収録)」以来でしょうか。2ndアルバム「金八」以降の提供楽曲である「金八DANCE MUSIC」「参枚目のタフガキ」のいずれも別の作家が編曲していますからね(「金八DM」さつきがてんこもり「参枚目のタフガキ」は上記のCMJKがそれぞれ編曲)。そのせいなのかは知らないですが楽曲のノリが結構インディーズ(というかヒャダイン楽曲)に近いと思います。かなり既存ファン向けの楽曲になっているとは思いますが、この曲を聴いて楽しめるワタシはエビ中というグループを好きで良かったなぁと思いました笑

(ちなみに「I'm your MANAGER!!!」の公式映像はコチラ↓)


私立恵比寿中学 『がぶ飲み×エビ中 学園祭ライブ I'm your MANAGER!!! @橘学苑』

この楽曲に好評価を付けた理由はアルバム上での曲の順番も大いに関係あるように思います。アルバムの最後にこんな楽曲を据えられたら、そりゃあね。。

「フォーエバー中坊」の映像はありませんが、代わりに「金八DANCE MUSIC」の半オフィシャルPVでも載っけておきます。コチラはMステ初出演時に披露した”Mステに出演したい”というのを歌った楽曲になってますね笑 (もちろん作ったのは前山田健一)


【Mステ出演記念】私立恵比寿中学•半オフィシャルPV【エビ中】

 

「コミックガール」「君のままで」も音源でしか聴いたことがないのでライブで観たら印象が変わるかなと思いますが、今のところ前者は想定の範囲内、後者が他の楽曲群と比べて個性が弱いようなそんな気がします。いや、それでも「コミックガール廣田あいかソロver.」「君のままで安本彩花ver.」もメッチャ聴きたいですけどね。

とりあえずコミックガール作ってくれた四星球のリンク貼っときます(やっつけ感)

 

とか言ってたら先日の大宮ソニックシティでのライブで「君のままで安本彩花ソロver.」が披露されたみたいです笑 うーん、悔しい笑

なお「制服”報連相”ファンク」に関しては「ファンク+私立恵比寿中学」という、特筆するまでもない印象でしたが、よくよく考えるとそれを”特別なことではない”と思わせる私立恵比寿中学ってヤバいんじゃないか?なんて思いました笑 この曲への感想は中山莉子の歌唱が深く関係しているので近々ソロver.に関しての記事で言及しようかなと思ってます(仮)

春の嵐に関して何の言及ないですね、なんででしょ~?

照井さんに某楽器を持たないパンクバンドのあの曲っぽいのを作ってほしいというオーダーが個人的に腑に落ちないのかな~?健康パンクアレルギー治していきたいです。

↓は「春の嵐」を提供してくれた照井さんのバンド、ハイスイノナサと彼がプロデュースしているアイドル「sora tob sakana」です。

 

 

 

ハッキリ言ってこのブログ記事も各楽曲に点数付けた時点でほぼ満足した感がありました、かなりノープラン過ぎましたね。。。(点数評価も客観的で明確な基準はありません)

曲順もわざわざ解体してレビューしていますから読んでくれた方を混乱させてしまったかもしれません。しかし”曲順の妙”というものは最低限心得ているつもりです。コレを機に私立恵比寿中学「エビクラシー」を聴こうと考えている方、最初は頭から順に聴いてみてくださいね!!なお初回限定盤には収録曲を各メンバーが一人で歌ったソロver.を収録したCDが付属していますが、個人的にはそちらをオススメします。

もし言葉が見つかれば加筆修正するかもしれませんが、今はこんな感じで許してください汗

 

散文でしたが最後まで読んでくれた方々、本当にありがとうございました。